2013年11月2日土曜日

【コラム】何故、何切るか

 何故何切るをするのかについてのお話です。

 基本的な何切るは場の状況や捨て牌等は考慮されません。その中で何切るをするのは牌効率を学ぶためです。
 

 麻雀は自分の番が回ってきたらツモってその中から一枚切ります。将棋みたいに持ち時間があって数分考えられるなら熟考することも可能ですが、フリー雀荘等で麻雀を打つと考えて数秒です。仲間内で麻雀しても長い間考えているとテンポが悪くて迷惑でしょう。

 その短い時間に最もいい打牌選択をするために何切るをしているといっても過言ではありません。

 「自分が打牌して次に回ってくるまでに何をツモったら何を切るか考えといたらいいんじゃね?」というのも一理あります。しかし、卓上では出来るだけ自分の手牌を見る時間を減らして、相手三人の牌操作や動作や捨て牌などに目を向けてた方がいいでしょう。相手の動作や捨て牌などから思わぬヒントをもらうことが多々あります。なので私は自分のツモ番が来るまではほとんど自分の手牌を見ません。
 

 「状況設定も曖昧でそんな同じ手牌はそうそうないぜ」というのも一理あります。何切るをたくさん解いてはいますが、実際に同じ様な場面に直面したのはそう多くありません。

 私は何切るを野球で考えたら素振りの練習だと思っています。素振りをしたからと言って必ずしも上手くはならないでしょうが、上手い人は全ての人が牌効率を熟知しています。その上で牌効率を度外視した打牌を選ぶこともあるでしょう。相手ピッチャーがどの様な球を投げるのか?球の軌道は?何アウトか?何回なのか?等様々なシュチュエーションを考えながら素振りをすると思います。何切るもそれに近いと考えています。
 

 この何切るは素振りと同じで即効性はありません。ですから何切るをたくさん解いても雀力が上がっているか分かりづらいと思います。また必ずしも牌効率が良い打牌をしたからといって最善の結果が得られるとは限りません。

 何切る、つまり牌効率で打牌して裏目を引くことは多々あります。三面チャンがカンチャンに負けたことは多々あります。待ち数が4枚で待ち数1枚の相手に振り込んだことも多々あります。しかし、押し並べて見ると三面チャンがカンチャンに勝つ可能性は高いし、待ち数が多いほどツモれる確率も高くなります。

 例えば、アミダクジがあります。1~5の紐が並んであってその先には一つだけ当たりがあります。その道程には横線が引かれています。その横線は隠されていて分かりません。それならどれを引いても確率は同じかというとそうではないんですね。3の紐の先に当たりが付いていたと仮定すると、1~5の紐の内で3の紐が一番当たりを引く確率が高いのです。一回や二回では他の数字の紐が当たりになる可能性もありますが、100回、1000回と試行回数を増やしていけば、間違えなく3の紐が当たる回数が多くなるのです。

 この3の紐を引いていくという考え方が牌効率です。牌効率を知った上で2の紐や4の紐を引くのもいいでしょう。必ずしも3を引くのが正解とは思いません。

 その中で牌効率を学ぶとはどういうことか、何切るをするのはどうしてかと問われると打牌選択をする過程を学ぶということです。この過程を学べば学ぶほど短時間で打牌選択が可能になるでしょう。

 何切るはより力を発揮するのは序盤です。例えば、

二萬二萬二萬六萬九萬二筒三筒四筒九筒二索五索索八東東 
ドラ白

 この手牌ならば打九萬になります。ツモ七萬八萬しても六萬があるのでフォローができるからです。

 「そんなの常識でしょ」と突っ込まれるかもしれませんが、よくよく切り順を見ているとそういう打牌をしていない人はとても多いです。微差なのであまり気にせず打牌しているのかもしれませんが、こういうことが100局、1000局と対戦回数が増えると数局影響してくることがあると思うのです。

 その様な簡単な何切るも含めてこれからも何切るを掲載していく予定です。遊び感覚で解いてもらえればと思っています。

「麻雀 何切る 初級中級問題集」
http://ma-jyan.info/







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