昨今になってからスピード麻雀、早さがより重要視されています。私が麻雀を始めたのは高校時代、家庭での手打ち麻雀でした。10年以上前ですが、その頃は赤入りが普及していない時期でドラは表のドラと裏ドラくらいです。また仲間内の取り決めで後付けなしでしていたのでよりスピードが落ちました。より手役重視の麻雀になっていてそれに慣れていました。
まだまだ競技麻雀と呼ばれるルールもとても多くてドラは表だけとか、カンドラは無しとか、完全先付けとか、もう親満振り込んだら再起がとても大変だったのを覚えています。今の若い人には通じない話になっていると思いますが。
その中、フリー雀荘に赤入りのルールが入ってきて次第に一般化してくるようになりました。赤が入ってくるとそれだけで平均打点が高くなり、またチップという点棒以外のところでのやり取りも増えてきます。この赤入りが契機でスピード麻雀に次第に傾倒していったように感じます。
例えば、一昔前なら
ドラ
この様な形でも早切りでを捨てたりしていました。迷彩という言葉もありましたが、先切りが主流だったんですね。もっと手役に拘るなら
ドラ
この時点くらいでを二枚落して234の三色に強引に持っていくという打ち方も普通にされていたと思います。シャンテン数を落しても手役重視が流行っていたように感じます。
その中で赤の台頭により手役を追わなくても赤を使えば打点が高くなるというのがあります。また赤がチップ対象になるので打点が低くてもチップ目的での上がりが増え、結果的にスピード麻雀になりました。レートがピンでチップが500円だと一枚オールで1500円。点棒で15000点分になる分けですから安いようで高い収入になるのです。
よりスピード麻雀が重要視されているのには二つの理由があると私は考えます。
一つは、赤入り、裏ドラがあるのであまり手役に拘らなくても打点はついてくるという事。これは前述もしましたが、配牌でどうしてもリーチのみにしかならないような手でも赤をツモったり、裏が乗ったり、一発がついたりと打点が上がる要素は結構あります。なので南3局くらいまでは打点を気にせずに如何に聴牌までもっていくかに重点を置いて打牌選択をしていけばよいと考えます。
もう一つに、自分が上がることで相手の手を潰すことができるということ。当然のことですがダブロンでもない限り、誰かが上がれば他の人が上がれない仕組みになっているのが麻雀です。つまり誰よりも早く上がってしまえば、他の人が上がれなくなり結果失点も減らせるということになります。
例えば、子のマンガンのリーチを2000点で流せたとします。もし降りていて上がれなければ子がツモり2000点の支出をしていたかもしれません。そう仮定すると2000点の上りが2000点の支出を足した4000点の価値があることになります。
これは仮定ですし、結果論なので全てのケースに言えるわけではありません。何が言いたいのかというと見える点棒のやり取りだけがすべてではないという事です。1000点でも2000点でも上がることによってする可能性があった失点を減らせるというのは目には見えないけどとても大きいことです。自分が和了した時には他の三人の手を蹴ったと思うと打点の大小以上のものがあると考えます。
スピード麻雀というと以下の
ドラ
この手ですがセオリーは打2pになります。カンチャンの5200点とリャンメンの2000点の計算になります。関連牌は場に切られていないとします。
打とする理由としては、和了の高さ、ツモ率の高さ、和了率による失点の低下があります。和了率の高さは至極当然ですが、カンチャンよりリャンメンの方が高くなります。和了率が高くなれば、一発の確率や裏ドラでの打点上昇も高くなります。特殊なケースを除いてはリャンメンが優位でしょう。
そしてリャンメンであるが故にツモ率も上がります。ツモ率が上がるということは打点も上がる確率が高いということです。打点は5200と2000と開きがありますが、ツモ率の高さも入れるともっと縮まります。
そして和了率が上がれば他者が上がる確率も減り、結果的に失点も減るようになります。この手に関しては牌効率の部類になりますが、スピード麻雀と深く関わっている問題だと思われます。
スピード重視だからといって
毎回この手で鳴いて上がるという意味ではありません。相手のリーチを蹴る時や上がりトップの時などは鳴いてもいいかもしれませんが、仕掛ける時は基本的には急所の牌になります。
また何かの時に書ければと思います。それではまた。